妊婦の糖尿の症状とは?妊娠中毒症の予防について
2018.2.10
妊婦糖尿病の症状や原因にはどんなものがあるのでしょうか?
妊娠して血糖値が上がりやすくなるのはどうして?初期段階では自覚症状がほとんどないってホント?
こんな症状がでるときには注意が必要!予防方法を紹介します。
この記事の目次
妊婦の糖尿病となる代表的な症状にはどんなものがある?
通常の糖尿病と同じように、妊娠中の糖尿病についても初期症状というものはなく少しずつ病態が悪化し、ある程度進行してから症状に気付くという人が多いでしょう。
妊婦の糖尿病の症状として、喉の渇きと頻尿、疲労感などがあげられます。
喉の渇きと頻尿は一般的な糖尿病の症状となります。血液中のブドウ糖濃度が上昇しているイコール血糖値が上がるということになりますが、血液はこの状態で酸素や水分等を運ぼうとします。
ブドウ糖濃度が濃いと、細胞から逆にそれらを血液中に引っ張ってしまうため細胞達は水分が足りていない状態となります。このため、喉が渇きます。水分補給をしても、血液中のブドウ糖濃度が高いためなかなか細胞に水分が行き渡りません。
水分はそのまま、尿となって排出されこれを繰り返すと頻尿となります。
喉の渇きと頻尿が起きると、細胞に栄養が行き渡らず体がだるくなり倦怠感や疲労感となります。
妊婦糖尿病の原因で考えられるのは?症状を詳しく紹介
妊娠により、血糖値が上がりやすくなることが妊娠中の糖尿病の原因となります。お腹の胎児はブドウ糖をエネルギー源にして成長します。胎児にブドウ糖を優先的に運ぶようにお母さんの体は変化します。
通常、食べ物から取り込んだブドウ糖はすい臓から分泌されるインスリンというホルモン作用して体に取り込まれエネルギーとなります。
しかし、妊娠中はインスリンの働きを抑えるホルモンが胎盤から分泌されます。ブドウ糖は胎児に優先して取り込まれるように胎盤を通じて流れていきます。
妊娠中は血液中のブドウ糖が処理されにくくなってしまいます。このため、甘いものをたくさん食べると血糖値が上がってしまう原因となります。
妊婦中の糖尿病の症状は、喉が渇きやすい、トイレが近いなどがあげられますが妊娠中の症状と似ているため気がつきにくいものとなります。
妊娠中の糖尿病は自覚症状がないからとって、母体や胎児に影響がないわけではありません。悪化した場合、妊娠高血圧症候群や流産・早産を引き起こしやすくなっってしまいます。他にも、胎児発育不全や胎児機能不全を起こす可能性が高まるので注意が必要です。
喉が渇きやすい、トイレが近いなどの症状は妊娠中の症状と似ていますが気になるときには産婦人科で相談しましょう。
妊婦糖尿病の症状がでたらどんな治療をするの?
妊娠糖尿病の治療法は、入院したうえで食事療法となります。血糖値を正常に戻し、適正な体重増加を目指し合併症を予防します。
食事療法では、お腹の赤ちゃんの成長に必要な栄養をきちんととることが大切です。妊娠しているときは、空腹時に血糖値が低くなり食後には血糖値が高くなるという特徴があげられます。
食後に血糖値が上昇しないよう、1日の食事量を分けるといいでしょう。4~6回と小まめに食事をとることで、空腹時の血糖値が低い、食後の血糖値が高いのをコントロールしやすくなります。
食事療法で改善が見られない時には、インスリンを投与することもあります。
妊娠中期や後期以降は、つわりがおさまり食欲が増す時期となりますがこのときに甘いものや脂っっぽいものを摂りすぎてはいけません。
栄養バランスのとれた、和食中心の食生活を心掛けるようにしましょう。加工食品やファーストフードはほどほどに。
また、身体を動かすことも大切です。体調に合わせてウォーキングやヨガなど軽い運動をしましょう。
妊婦糖尿病になる割合は?どのくらいの人がなっているの?
妊娠して初めて糖尿病になる女性は、全体の約12%ほどとなります。糖尿病と縁がなかった人でも、妊娠中はなりやすいと言えるでしょう。
妊娠中の糖尿病は、初期の場合自覚症状がほぼありません。検診での血液検査や尿検査でみつかることが多いようです。
予防としては、やはり食事に気をつけること!量はもちろんのこと、血糖値を上げやすい食べ物を摂りすぎないことが重要です。
血糖値を上げやすい食べ物は、牛や豚、鳥などの肉類、ソーセージ・ベーコンなどの加工肉、チョコレートやアイスなど糖分を多く含むお菓子類、ご飯やパンなどの炭水化物となります。
では、血糖値を下げる食材にはどんなものがあるのでしょうか?
野菜や植物性タンパク質となる、ほうれん草や小松菜などの葉物野菜、大豆類、食物繊維を含むきのこ類や海藻類なども妊娠糖尿病の改善にいいとされています。
食事療法は、食事のバランスや塩分の調整管理が難しいので医師や栄養士の方など専門家に指導を受けるようにするといいでしょう。
妊婦糖尿病ならおやつは我慢!?このおやつなら大丈夫!
ようやくつわりが終わったと思ったら、今度は妊娠糖尿病・・。
妊娠糖尿病の食事は、塩分・糖分・GI値・摂取カロリー・食べる順番、食事の回数など気をつけることがたくさんありますが、どうしてもおやつが食べたい!そんなときには何なら食べても大丈夫なのでしょうか?
市販の低GIおやつであれば、大豆粉をベースとしているので食べることができます。また、ブラックチョコレートやカカオ分多目のチョコレートも少しであれば食べてもいいそうです。
普通のチョコレートと比べたら、糖質が低いだけなので気をつけましょう。ゼロカロリーのゼリーや水羊羹などもおすすめです。
低糖質のおやつを選ぶように心がけましょう。食べていけないのではなく、食べるものに注意することが大切です。
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