感受性の強い子供の特徴とは?芸術家の多い理由とは
2018.3.20
感受性の強い子供。一見するとやさしくて気が利く子と捉えがちですが、周囲とは裏腹に、感受性の強い子供はストレスを感じています。
感受性の強い子供の特徴は?感受性の強い子供がもつ心の奥底にあるものとは?感受性が強い子供は何か病気ではないの?
あなたの疑問にお答えします。
この記事の目次
感受性の強い子供の特徴は?
感受性が強いと感じてしまう子供っていますよね。
ただ感受性が強いと一口で言っても、捉え方は人それぞれですし、感受性の程度も様々です。実生活に影響を及ぼしてしまうほどだとかなり感受性が強いと言えるのではないでしょうか。
では感受性の強い子どもにはどんな特徴が見られるのでしょうか。
・周囲の環境の変化に敏感
・忙しさが続いてしまうと1人になれる場所へ行きたくなる、こもりたくなる
・明るい光や強い匂い、大きな音などが苦手
・アートや音楽など芸術系が好き
・失敗や忘れ物に対して異常に気にしてしまう
・生活の変化に即座に対応できない
・競争や人に見られることが苦手、緊張して本来の力を発揮できない
・カフェインへの反応が強い
・空想に浸るのが好き
・良心的な性格で、周囲の大人から「やさしいね」「内気だね」と思われていた
上記の当てはまれば当てはまるほど、感受性が強い傾向にあります。
生活に支障をきたし、様々な場面で葛藤することも多いのではないでしょうか。
感受性の強い子供がもつ心の奥底にあるものとは?
一見すると、感受性の強い子どもはやさしくて良心的な性格だと思われますが、実際は相手が何をしてほしいのかがすぐにわかってしまうから故の行動だと言えます。感受性の強い証拠なのです。
相手のささいな変化、例えば一瞬見せた表情や声のトーンを敏感に感じ取るので、相手が自分に何を求めているかを察知してしまいます。なので気が利く行動もできますし、大人から見ても優しい子だと好印象に映ります。
しかし感受性の強い子どもは、心の奥底では褒められたときのうれしさや自信よりも、不安でいっぱいになっていることの方が多く、「自分の対応は正しかったのだろうか」「相手は不満に感じていないだろうか」と常に考えてしまいます。
もし相手が自分に対して不満に思っていると知ってしまうと、苦しむことになります。
苦しい気持ちになってしまうのがわかるからこそ、それをさけるためにも相手が不快にならないよう完璧な態度や言葉で気を遣ってしまうのです。
感受性の強い子どもは、その気持ちと裏腹に周囲から頼りにされがちです。本当は疲れているしわがままを言いたいのに、その気持ちを封印しているのです。
感受性が強い子供は何か病気ではないの?
非常に感受性が強く敏感だと、何か病気では?と不安に感じてしまいますが、実際は病気ではなくそういった「気質を持つ人」と分類されます。
人工の15~20%にいると見られ、そういった方たちをHSP(Highly Sensitive Person)とも呼びます。
あなたの周りにもHSPの人はいるのではないでしょうか。そしてあなた自身もそうかもしれません。
特徴として、アートや音楽が好きというのも挙げられていることからわかるように、芸術家や作家などに多いとも言われています。
HSPは成長過程でなるものではなく、持って生まれたものです。
これは、犬や猫など全ての動物に存在すると、生物学者の研究でも言われています。いわば生き残るための戦略の一つであり、行動を起こす前に注意深くなることで生き残ろうとする表れでもあるのです。
HSPはしばしば「内気」だと言われていましたが、内気は後天的なものであり生まれつきではないと言われています。実際HSPのうち3割の人は外交的だそうです。
感受性の強い子供には芸術の才能がある?その裏に隠された真実とは
感受性の強い子供だった人の中には芸術家が多いのは確かです。
感受性が強いということは、芸術に最も必要な感じる力を身に付けていることに繋がるので、芸術の才能が開花するのです。
芸術家にどんなイメージをもちますか?
おそらくは自分のやりたいことだけを深く追求しているといったイメージがあると思いますが、逆にどういうことが人のために生きるということなのかを誰よりもよく理解している人達ともいえるのではないでしょうか。
誰よりも周囲のことや環境の変化に敏感で、人のために人生を費やすことはしないよう生きているのです。
感受性が強ければ強いほど周囲の事がわかり過ぎ、自分の思うようにいけないためにストレスが溜まりやすくなります。
あえて周囲との距離を取ることで自分の健康を維持しているのです。
感受性の強い子供に育てるには?
感受性が強すぎるのは本人も辛いものですが、感受性が豊かな子供に育てたいというのも親心。
感性を育てるためには、季節を五感で感じることも大切です。
五感というのは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚のことです。これらを育てるのは難しいものですが、毎日の生活で意識することで感覚を養っていくことは可能だとも言われているのです。全ては幼いころの性格環境が影響します。
よくサバンナに住む人の視力が8.0あると聞いたことありますよね。そんなビックリするくらいの視力は生まれつきで身に付いたものではないのです。そこまでの感覚が研ぎ澄まされたのは生活環境によるものなのです。
きっと、日々何キロ先までの獲物を探しているような環境に置かれていたからこその結果が、驚異的な視力へと繋がっているのです。
とはいってもそのような特別なトレーニングをする必要はありません。子供が感覚に集中する時間を意図的に作ってあげてください。それだけでも十分に鋭い感性を育てることができるのです。
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