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正社員を退職するのは本当にもったいないのか

2018.2.4

正社員を退職すると宣言すると、ほとんどの場合周囲から「もったいない!」と言われますよね。

本当に正社員で退職してしまうのはもったいないことなのでしょうか?

実際に正社員という立場を投げうった人の意見も交えてご紹介します。

正社員で退職してしまうのはもったいない?

正社員で働いていても、事情があって退職を余儀なくされるかたはたくさんいます。結婚や妊娠を機に退職される女性も多くいます。
正社員という立場を投げうって退職してしまうのはもったいないと感じてしまいますが、当事者たちは今どんな思いを抱いているのでしょうか。

「私は一部上場企業で正社員として勤めていました。福利厚生もよく条件もよかったのですが、30代で主人と結婚したのを機に心置きなく退職しました。
仕事をしていた当時は、年々責任が重いポジションになり、忙しい職務を1人でこなす事も増え、それこそ身を粉にして働いていました。上司に配置を変えてほしいと願い出てもそれが叶うことはありませんでした。
今は子供もいなく専業主婦でいますが、バリバリ働いていた頃を思い出して羨ましく思うこともあります。」

「アラフォー独身女子です。正社員で働いていますが、毎月カツカツ。多少ボーナスが出るので何とかなっている生活です。人間関係も最悪で、文句ばかり言う人や責任逃れして面倒な仕事を押し付けてくる人もいるので、最近真剣に転職を考えています。とはいっても、このご時世、転職先が見つかるかどうかの不安もあるので、すんなり辞めれないのが現状です。」

正社員を退職するのはもったいない周りに左右されるべきではない?

正社員を退職しようと周りに宣言すると、ほとんどの場合、両親や家族に反対されますよね。
でも、正社員を退職するのはもったいないという周りの意見に左右され、退職を思い留まって本当に正解なのでしょうか。

仕事を通じてやりたいことは、年齢や経験と共に変化するものです。
今のキャリアで自分の思う様な働き方が難しいと判断した場合は、今の正社員と言う立場を投げうって転職を考えてもアリなのではないでしょうか。
特に大企業だと、部署の役割も固定されていますので、立場的にやりたいこともできないというジレンマは起きやすくなります。
大企業の正社員を辞めてしまうのはもったいないと反対する意見もわかりますが、将来を決めるのはだれですか?そう、あなた自身です。

自分のやりたことがやれないストレスを抱えるより、やりがいを見つけて仕事をする方がずっと人生を楽しむことができるのでは?そうでなければ、つまらない人生を送る羽目になってしまいます。自分の声に従う勇気も時には必要なのです。

正社員を退職してもったいないとは感じない!?

結婚しても大手企業の正社員・総合職で働いて、30半ばで辞めたという人がいたら、ほとんどの人が「もったいない!」というのではないでしょうか?
結婚後も安定した収入を得られますし、傍から見ればなぜ?と感じるのも無理はありません。

しかし実際に経験した人の話では、全然もったいなくなんかない!と胸を張って言えるといいます。それはなぜなのでしょうか。

一番の理由は、子供です。
結婚後も、子供がどうしても欲しいとは思わなかったのに、いざ妊娠すると状況は一変したそうです。何より、あのまま正社員として働いていたら、妊娠できたかどうかもわからなかったといいます。

正社員として働き続けた時の収入を思うと、今頃はビックリするくらいの貯金ができたかもしれません。大企業で安泰とはいっても、会社がなくなればただの人です。転職ができるかどうかもわかりません。
周りはやる気のない人ばかりでいるなら尚更。仕事を続ける意味さえ感じられなくなるのも当然です。

大企業を辞めて転職に失敗したことがあっても、辞めなきゃよかったとは一度も思わなかったそうです。

正社員を退職するのがもったいない一番の理由は雇用形態による格差

正社員と非正社員がいます。雇用形態の違いですが、20代の若いころは、同じ職場で同じ時間に正社員と非正社員とで働いていたとしても、給与にそれほど大きな差はありません。そのため、正社員として今の会社の働き方に納得がいかなければ、希望の叶う職種を求めて、正社員ではなく派遣社員や契約社員といった働き方に移る方も多いでしょう。

でもそこに落とし穴があります。それは、雇用形態による格差は、年齢が上がるにしたがって拡大していくという点です。

20代の頃はそれほど感じなかった給与格差が、年齢を重ねるごとにじわじわを広がりをみせていくのです。
厚生労働省の調査によると、女性正社員の平均賃金が50代前半で29万4400円。それに対し、非正社員の平均賃金は、30代前半の18万8300円をピークに下降していくだけとのこと。この額だけもても驚きですよね。

また、非正規雇用の場合、雇用の継続が約束されていませんので、景気が悪ければ雇用を切られてしまう可能性だってあるのです。派遣社員として働いていても、年齢が上がるにつれて次に仕事が決まるかどうか不安も付きまといます。

正社員を退職するなら自分で稼ぐスキルを身に付けることも視野に!

人間関係が原因で仕事を辞めたい人はたくさんいます。決して甘えではありませんが、正社員を辞めるデメリットはあるので、それを踏まえて選択をすることが大切です。

とはいっても、人間関係の悩みは解決することも難しく、精神的苦痛を伴います。毎朝のように会社に行きたくないと体調を崩してしまうくらいなら、退職するのが得策です。
会社に雇われずに、自分でお金を稼ぐ道を見つけ、その技術を身に付けることも視野に入れるべきです。

転職活動をするにしても、多くの人とコミュニケーションを取る必要があるので、人間関係によって体調を崩している状態では負担は大きすぎます。それに転職に成功したとしても、人間関係がなくなることはありません。
優しく気遣いが出来る人ほど人間関係の悩みを持ちやすいので、転職先でも同じ悩みを抱える恐れもあります。

人間関係で悩む以外にも、会社だっていつ倒産するかわかりません。倒産してしまったら、収入はゼロになります。

会社に雇われずに、自分でお金を稼ぐ力を身に付けようと意識を持つことも必要なのです。

この記事の編集者

意味ペディア編集部

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