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ニートになってしまったのは親の責任?その原因を探る

2018.2.24

ニートになる若者が増えている日本。昔であれば考えられなかったことですが、子供がニートになってしまうのは、親の責任_02なのでしょうか?

世間ではニートについてどう考えているのでしょうか?実際にニートになった人は親に責任があると感じているのでしょうか?

ニートと親の責任_02について考えてみました。

ニートになった子供の責任は親にあるのか

ニートになる若者が急増していると言われていますが、これは本人の責任なのでしょうか?それとも育てた親の責任なのでしょうか?

街の人に聞いてみると、約55%の人は「親の責任」だと考えているようです。その理由を聞いてみると「働ける体があるのに、家に住まわせているのは親の責任だと思う。」「親がひとりで生きていくことをしっかりと教えていないからニートになる。」「親が心配しずぎて過保護にすることがニートになる原因。」などがありました。

反対に「親には責任がない。」と考えているのは約45%
あくまでも本人の問題。」「子供とはいえ成人しているのであれば、親に責任を押し付けることはない。」「親に問題があっても、きちんと育つ子供もいる。親の責任と決めつけるのは良くない。」といった意見があるようです。

自分がニートになったのは親の責任まではなくても、影響はある

自分が実際にニートになってみると、親の責任まではいかなくても影響はあると感じている人は多いようです。

しかし、これは仕方のないことでしょう。どんな子供でも少なからず両親の影響を受けて育っています。問題なのは、仕事して生きていく場合に弊害となっていってしまう影響の場合です。

例えば、自分の部屋の掃除は母親に任せっきりで、いざ職場で掃除しようとしても何から始めたらよいのかわからず、適当にやればいいのに先輩に聞いて怒られてしまったこともあるようです。

今まで親の言う通りに生きてきたので、自分なりのやり方や工夫するという考え方が苦手になっていて、気が付くと常に周りの目を気にしてばかりいるようになっていったようです。

両親は「汚れ」を極端に嫌うところもありました。その影響で、仕事の時に服や手が汚れた時には気持ち悪くなってしまうことがあったと言います。

仕事をしていること自体がいやになったことも原因ですが、そこからニートになってしまったようです。

責任はやっぱり親にある?ニートの子供はこうやって育つ

親が子供をニートに育ててしまうのは、こんな子育てをしている場合が多いようです。

〇子供の選択権を奪ってしまう
〇子供の好奇心の芽を摘んでしまう
〇子供が失敗した時に、過度にプレッシャーを与え続ける
〇母親が過保護なのに、父親は子育てに無関心

この他にもいろいろな要因が重なってしまう場合は多いでしょう。

反対に、子供がニートになりにくいのは、シングルマザーなどの貧しい家庭です。幼少の時から貧しい生活を送って苦労していることによって、自分が大人になった時にはこうならないようにしよう、と責任感が生まれるからです。「自分が何とかしなくちゃ。」と強く思うようになります。

しかし、そう思うあまりにお金や物に執着するようになります。無駄使いをしたり、自己評価が極端に低くなってしまうこともあります。

男性の場合は「自分のような人間は結婚してはダメ。相手を幸せにすることなんてできない。」と考え、女性の場合は、ダメ男にひっかかってしまうタイプが多いようです。

子供がニートになる原因を親が作ってしまっているのかもしれない

ニートの子供は自己評価が低くなる傾向がありますが、その一番の原因は「親の愛情不足」と「過保護・過干渉」にあると言われています。

自己評価には「愛情に関する自己評価」と「能力に関する自己評価」があります。

「愛情に関する自己評価」は《理解・共感・受容》で育ち、愛情に関する自己評価が低い子供は、対人恐怖症になりやすいようです。それは「親にすら愛されていないのに、他の人に愛されるわけがない。」と考えてしまうからです。そしてちょっと失敗しただけでも、自分は相手から身捨てられるのではないかと過度に不安になってしまうのです。

「能力に関する自己評価」は「承認と成功体験」によって育ち、褒めることや感謝することが「承認」で、「能力に関する自己評価」が低い場合、家族以外の人から《あなたは必要な人間です》という承認を受けることができないと感じてしまうのです。

そして、過保護や過干渉は子供にとっての成功体験を妨害し、過干渉で育てられてしまうと「自分には能力がないから、親が自分のことを認めてくれない。」と感じてしまいます。

子供がニートになってしまう原因は、親が作っていると言えるのかもしれません。

ニートが増えれば、少子化も加速します

ニートが増加することによって、日本の労働人口が減り、労働力が低下してしまう原因になってしまいます。

さらに労働力の低下だけではなく技術や知能も低下してしまうので、国際競争力まで弱まってしまうのです。

日本の高齢化・少子化は進行中で、このままニートが増え続ければ、経済成長率にさえ影響が出てくるでしょう。

そして、税収にも問題が起こってきます。高校や大学を卒業後、通常は働いて社会保険料や税金を納めますが、ニートの場合は納めることができません。親が代わりに払っている場合は良いのですが、万が一いなくなってしまったら、生活保護を受けるようになってしまうかもしれません。

収入が少ないニートは、結婚することも厳しくなります。未婚者が増えれば、少子化がさらに加速してしまうことにもなります。

日本の未来は、ニートの数を減らすことにかかっているかもしれません。

この記事の編集者

意味ペディア編集部

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