子供を作る年齢が上がることによって生じるリスクについて
2018.3.29
晩婚化が進んでいるとも言われていますが、そこで気になるのが出産の年齢。
「子供を作る年齢は若い方が良い。」という考え方が以前はありましたが、今の平均年齢はどのくらいなのでしょうか?
子供を産むなら何歳まで?子供を作る年齢についてじっくり考えてみましょう。
この記事の目次
子供を作る年齢の平均は何歳?
日本の女性の初産年齢は年々上がってきていると言われています。
1950年の初産の平均年齢は24歳台でしたが、それ以降は上昇しています。1960年から1980年代は平均年齢が1歳上がるのに10~20年もかかっていたのが、2000年代に入ると早くなっているようです。
2003年は28.3歳となり、2013年はとうとう30.4歳になったと言われています。この10年間で平均年齢は2歳も上がったのです。
さらに二人めの出産となった場合の平均年齢は32歳台、そして3人目となると33歳台となっています。こちらも上がっているのです。
男性が父となる年齢の平均は32.5歳というデータがあります。そこから考えると、パパは2歳年上という夫婦が多いと考えられます。
子供を作る年齢によって生じるリスクとは?
子供の作る年齢が高齢となると、出産のリスクも高まると言われててるようです。
妊娠したとしても流産の可能性も高くなり、妊娠中は糖尿病や高血圧などの合併症もおこりやすくなるというデータもあります。障害を持った赤ちゃんが生まれる場合や母親が乳がんになるリスクもあります。そして無事に出産を終えたとしても、産後の回復は遅いようです。
しかしアメリカの研究では、高齢出産者は子宮体がんのリスクは低いと言っています。
最後の子を25歳までに出産した人と34~39歳で出産した人とでは、子宮体がんのリリスクの差は約32%あるそうです。
では、子供を作る年齢はより若い方が良いのでしょうか?
母親の年齢が19歳以下の若年出産の場合、まだ身体が未熟でホルモンのバランスが整っていないため、赤ちゃんが低体重で生まれるリスクがあると言われています。さらに無事出産できたとしても、1歳未満で命を落としてしまうことも少なくありません。
子供を作る年齢は少しでも若い方が良いと言われる理由とは?
子供を作る年齢は少しでも若い方が良いと言われるのは、女性の身体と関係があります。
卵巣や子宮の機能は年齢を重ねるごとに低下していきます。何歳から低下するかは個人差もあるので一概には言えませんが、統計上では35歳以降になると妊娠率が低下しているようです。
妊娠するのにもっとも影響があるのは「卵巣」です。年をとると、この卵巣の質が低下するのです。受精したとしても卵子の分割が成功しない可能性があり、妊娠が成立しない、また流産してしまうこともあります。
そして30歳を過ぎると、子宮筋腫や子宮内膜症を発症する人が多くなります。子宮筋腫があると、子宮が受精卵を受け入れる時
妨げとなってしまったり、子宮環境が衰えることになります。
さらに卵管に炎症が起こったり子宮がんや卵巣がんなどといった病気になるリスクも生まれます。
そのため、子供を作るのは少しでも早い方が良いと言われているのです。
30歳という年齢で子供を出産した人の体験談
妻は子供が欲しい、子供を持ちたいとは考えていなくても、夫が欲しいと考えている夫婦もいるでしょう。
ある夫婦もそんなカップルで、30歳で妊娠したといいます。
つわりにも個人差がありますが、その人の場合はひどかったといいます。妊娠初期の約2カ月は吐くことが多く、安定期に入ったかと思ったら切迫早産。自宅で3カ月安静と言われたようです。しかしその後入院することになり、1カ月以上も24時間点滴を続けたそうです。
妊娠したことを後悔したこともあるようですが、妊娠は病気じゃない、出産まで我慢しようと頑張ったそうです。
そして女の子を無事出産。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは表情もなく、泣いてばかりで可愛いとは思えなかったとか。
夜泣きも多く、産後うつにのような状態になった時もあったそうですが、赤ちゃんの成長とともに自分の成長していき、そして自分が産んだ赤ちゃんのことをこの上なくいとおしいと思えるようになったようです。
人間が妊娠できる年齢とは?
高齢になると流産しやすいと言われていますが、一般的には全妊娠のうち10%から15%が流産しているようです。
さらに年齢別では35~40歳で2割、そして40歳以上になると約4割と言われているようです。
では、何歳まで妊娠できるのでしょうか?
自然な状態の場合、35歳を超えると妊娠をしずらくなり、45歳以上となると妊娠も出産もほとんどなくなるようです。
日本では35歳以上の出産を「高齢出産」と定義していますが、今までも述べたとおり高齢出産にはいろいろなリスクがあります。
母親の年齢が上がると、低出生体重児の割合が高くなる、流産率も上がる、さらに帝王切開の可能性が高くなると言われています。
その理由は、お産の時に子宮口がうまく広がらない、高血圧などの合併症があるため、出産のリスクが高いことなどとなっています。
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