言葉の意味からニュアンスそして解決策まで

言葉の意味からニュアンスそして解決策まで│イミペディア

仕事を辞めると会社に伝えてから、2週間で退職することができる

2018.4.12

仕事を辞めると会社に伝えてから、2週間経過すると、雇用契約を終了することができるという定めがあります。

これは、いわゆる正社員に対しての権利であり、民法で定められています。

ですが、会社には就業規則もありますし、後任を探し引き継ぐのには2週間では時間が足りないと思います。

たとえ、辞める決断をしたとしても、今までお世話になった会社に対しては、権利ばかり主張せずに義務を果たしてから、退職するように心掛けてくださいね。

仕事を辞めると会社に伝えてから、2週間で雇用契約を終了させることができる

あなたは、自分が会社と交わしている雇用契約の内容を、しっかりと把握していますか?
あなたは、自分が勤めている会社の就業規則が、どのようなものかを知っていますか?

大抵の会社の就業規則は「退職の申し出は30日前までに行うこと」とされていることが、多いと思います。

ですが、「退職を申し出て30日経たないと退職することができない」と言うことでもありません。

民法第627条1項によると

※当事者が雇用の期間を定めなかった時には、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。
この場合において、雇用は解約の申し入れの日から、2週間を経過することにって終了する。

とされています。

これは無期契約、いわゆる正社員など、雇用期間の定めなく雇用されている場合には「退職します」と告げてから、2週間経てば退職することができるという解釈になります。

仕事を辞めると会社に伝えてから、2週間経てば辞めることはできるけど…

よく、「会社に退職願いを出しているのに、後任を見つけようとしなく、辞めさせてもらえない」とか、「退職届が上司のところで止まっていて、人事にあげられていない」など、会社をなかなか辞めさせてもらえないという話を聞きます。

そもそも、仕事を辞める権利は「雇われる側」の権利であって、「会社側」にはなんの権限もないのです。

会社に対して、仕事に対して責任感を持って、仕事をするのは当然ですが、会社の経営に対して責任を持つ必要はありません。

もし、「自分が退職したら大変」「自分が退職したら周りに迷惑をかける」などと、考えているなら、それはあなたの思い上がりです。
会社は、あなた一人の力で成り立っているわけではありませんし、あなたが抜けた穴は会社の誰かが埋めるので問題ありません。

会社は、あなたに仕事を辞められたら損失になると考えるのなら、昇給させたり、出世させたりするでしょう。

ですが、ただ単にダラダラと、退職期日を伸ばしているだけなら、「次を見つけて仕事を教え込むのは大変。このままうやむやにしておけば、働き続けるだろう」と考えているのかもしれません。

仕事を辞めると告げてから、2週間で退職できる権利があるのは無期契約社員です

仕事を辞める「退職届」を出してから、2週間で会社を辞めることができるのは「無期契約社員」だけです。

派遣労働や、有期契約のパート職員だと、会社と一定期間働く約束(契約)をしているのですから、民法第627条1項に当てはまりません。

有期契約の満了前に退職したいのなら、それ相当の理由が必要となります。

まずは、自分が重い病気に罹り、働けなくなってしまった時です。
この場合の退職は契約違反にはなりません。
また、会社が、契約事項を守らない時にも退職をすることができます。

例えば、給料の支払い条件や、勤務日数・時間など、契約内容とかけ離れた労働条件なら、契約期間前に退職することも可能です。
ですが、ウソをつくような会社が、法令に基づいた手続きを行ってくれるとは考えにくいです。

悪質な場合は、ハローワークや労働基準監督署などに相談してみましょう。

仕事を辞めると決めた時、最初伝えるべきなのは直属の上司

会社を辞める時、誰に伝えるべきなのかを知っていますか?

退職届を書く前に、まず直属の上司に伝えることが一般的と考えられます。

会社を辞めることを、同僚や部下などに先に言ってしまう人がいますが、これはいけません。
自分が会社を辞めるということが噂になり、上司に届くという事態だけは、絶対に避けるようにしましょう。

民法第627条1項により、「会社へ退職の意志を伝えた時から、2週間経過すると辞めることができる」とありますが、これは悪質な会社に対して言えることであって、社会通念上常識的に考えれば、退職の意志を伝えてから、退職するまでには3ヶ月の日数を要すると考えましょう。

直属の上司に退職の意志を伝えても、会社に退職の意志を伝えたことにはなりません。

直属の上司に退職の意志を伝えて、会社を退職する期日を相談しましょう。

また、直属の上司に退職の意志を伝える前に、就業規則の退職に関する項目をしっかりと確認することを忘れないでくださいね。

義務を果たしてから権利を主張しましょう

民法第627条1項により、退職の意志を伝えてから2週間で退職することができると、説明しましたが、実際に、後任探し・引継ぎ・方々への退職あいさつは、2週間で済ませることはできないでしょう。

働く側の権利を主張することは可能です。
権利ですから、主張することはできますが、やはり、義務を果たしてから、権利を主張するべきですよね。

もう、辞めるんだから、関係ないと言えばそれまでですが、今まであなたの生活を支えてくれたお給料を支給してくれていたのは会社ですよ。

その会社に対して、迷惑を掛けてから、去りたいですか?

『立つ鳥跡を濁さず』

今までお世話になった恩を仇で返すような退職の仕方はできるだけ避けるようにしましょう。

この記事の編集者

意味ペディア編集部

意味ペディア編集部

意味ペディアは、言葉の意味だけでなくニュアンスや解決策など、知りたい言葉を個人的見解も含めて解説するメディアです。調べ物の参考程度にお読みいただくことをおすすめします。

WEB SITE : https://imi-pedia.com/

 - 仕事