やっぱり猫に人間の食べ物はダメ?チーズを与えてはいけない理由
2018.4.14
猫に人間の食べ物を与えてはいけないと聞くけれど、チーズもやっぱりダメなのでしょうか。
栄養価も高いから猫の体にもいいのでは? いえいえ、人間用の食べ物は、やっぱり猫には危険なことが多いもの。
猫にチーズを与えてはいけない理由と、与える場合の注意点などをまとめました。
この記事の目次
猫に人間の食べ物は基本NGです!チーズは猫用のものならOK
チーズだけではなく人間の食べ物は猫にはあげないのが基本です。
人間が食べるものは、人間の舌に合うように味が調整されています。
猫にチーズなどを与えると、塩分を始めとする様々な成分が猫の体に負担をかけてしまうことが考えられます。
その危険性を納得した上で、猫の健康に問題がない分量内で食べさせるのは、飼い主の裁量に任されるところです。
日常的におやつとして与えるのであれば、猫用フードとして売られているチーズを選びましょう。
多量に食べさせるのは問題外ですが「猫用」と表記されているのですから、おやつ程度の量を与えるのは問題ないでしょう。
一日に与えるおやつの量は、摂取する栄養・エネルギーの5%以内に留めるようにしてください。
95%は総合栄養食といった主食のフードを与え、栄養のバランスを崩さないのが基本。
人間用のチーズを、欲しがるから・かわいいからといって考えなしに与えていると、病気になってしまって後悔するハメになるかもしれませんよ。
猫に人間の食べ物を与えてはいけない理由。チーズの成分に注目
猫に人間が食べるチーズを食べさせてはいけない理由には、次のようなことが挙げられます。
・カロリーが高い → 肥満の原因
・塩分が多い → 血尿や激痛を伴う尿路結石になる可能性を高める
・乳製品である → 猫は乳糖が分解できず、下痢を引き起こす可能性がある
特に尿路結石は人間にも起こり得る病気ですが、実際に経験した人の話を聞くと、その激痛は言葉に言い表せないほどだと言います。
さらに悪化すると尿毒症を引き起こし、最悪は昏睡状態から命を落とす結果にもなり得ます。
おねだりするのを我慢させるのがかわいそうだからと、甘い気持ちでチーズを与えていると、結果的に比べ物にならないくらいの苦しみを与えてしまうかもしれないのです。
チーズが好きで人間が食べていると、すぐに欲しがってアピールしてくるという猫には、猫用のチーズ系おやつを常備しましょう。
ただし、与えすぎは腎臓だけでなく肥満などの原因にもなるので、量はほどほどにしましょう。
猫に与えてはいけない食べ物はチーズ以外にもたくさんある
【ネギ類】
長ネギ、玉ネギ以外にも、ニラ・ニンニク・ラッキョウといったネギ類は、一般的に「ネギ中毒」と呼ばれる症状を引き起こします。
これは、血液中の赤血球を破壊してしまう溶結性貧血を引き起こすというもので、食べさせる量によっては命に危険が及ぶものです。
猫だけでなく、ほとんどの動物にはネギを食べさせてはいけません。
【タコ・イカ】
お年寄りなどは、よく「猫にイカを食べさせると腰が抜ける」と言います。
その理由は、生のイカに含まれるチアミナーゼという酵素は、ビタミンB1を壊して「急性ビタミンB1欠乏症」を引き起こす可能性があるから。
ビタミンB1欠乏症になると、食欲低下や嘔吐がおこり、進行すると瞳孔が開いたり足元がふらついたリします。
【青魚】
サバ、アジ、イワシといった、いわゆる「青魚」を食べ過ぎると、猫の脂肪が参加するイエローファット(黄色脂肪症)になることがあります。
皮下脂肪が酸化し変性することで、お腹や胸などに炎症が起こります。
食べ過ぎは禁物ですね。
猫に与えるとしたらカッテージチーズがベスト?
猫が好きな食べ物といえば、肉?魚?それともネズミ?
ある調査では純血種の猫に一番人気なのはチーズだという結果があるほど、猫はチーズが大好きという傾向があるようです。
人間のチーズは、思ったより塩分や添加物が入ったものも多いのです。
チーズには、プロセスチーズやカマンベールチーズを始め、たくさんの種類がありますが、種類によっても含まれるナトリウム(塩分)の量が違います。
一般的に食べられることが多いチーズの100グラムあたりのナトリウムの量を見てみましょう。
1.パルミジャーノチーズ/ブルーチーズ … 1500ミリグラム
2.プロセスチーズ … 1100ミリグラム
3.カマンベールチーズ/チェダーチーズ/ゴーダチーズ … 800ミリグラム
4.エダムチーズ … 780ミリグラム
5.カッテージチーズ … 400ミリグラム
もし猫にあげるとしたら、これらを指標に、ほんの少しだけ上げる程度にしましょう。
基本的に乳製品も猫にはあまり食べて欲しくない食品です。
猫用チーズには栄養も豊富。おやつの選択肢の一つ
猫用として販売されているチーズは、猫食べさせてもいいように成分が調整されたものなので与えてもかまいません。
ただし、それでも脂肪分が多い食べ物であることに変わりはないので、与えすぎるとお腹を壊す猫もいます。
お腹を壊さないからといって、食べさせ過ぎるのは良くありません。
猫によって体質も違うので、ほんの少しずつから初めて与える量を加減・調節しましょう。
食べた後に下痢や嘔吐、その他異常が無いか様子を見て、体質に合わないようなら欲しがっても与えないようにしてください。
猫用のもので、与える分量が適正であれば栄養成分に優れた面もあります。
考え方によっては、猫が喜ぶ味ではあるものの栄養価が低かったり、添加物が多いおやつをあげてしまうよりは猫用チーズの方が良いこともあるでしょう。
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