トマトが肥料過多?あげすぎた肥料が成長の妨げに!その対策とは
2018.6.18
家庭菜園で夏にトマトの苗を植える方は多いのではないでしょうか?肥料をたくさん上げて成長を楽しみに!でもそれちょっと待って、それは肥料過多になってしまうかも?
肥料過多になってしまった場合の対策は?どんな風になると肥料過多?
トマトと肥料過多についてご紹介いたします。肥料過多になってしまっても、まだ遅くないかもしれませんよ。
この記事の目次
トマトの肥料過多の対策は?まずは肥料過多のサインを見逃すな
トマトに肥料を多くあげすぎるとどうなってしまうのか。
まずは肥料過多かどうかのサインを知ることが大切です。
一番分かりやすいのは、窒素過多です。
苗の育ちがよすぎて、上の部分の葉が内側に丸まります。
茎も太くなり、茎がたてに割れてしまうようになります。
この症状が見られたら、間違いなく肥料過多です。
また、リンさん肥料を与えすぎると、葉のところどころが少し枯れてきます。
鉄や亜鉛が欠乏したことによる症状です。
カルシウム過多の場合も葉の周りが枯れてきます。ただ過剰な場合はあまり症状が出ないことが多く、逆にカルシウム不足だと尻腐れ果になります。
マンガン過多になると葉の葉脈部分が紫色になり、ニッケル過多になると葉が萎えます。ただニッケル過多はほぼないと思っていいでしょう。
どの肥料に関しても、バランスがとても大切です。
多ければいいということではないということを覚えておきましょう。
トマトの肥料過多、茎割れが見られるときの対策は?
肥料過多でみられる症状で多いのが、葉が内側に丸まることや身の先に枝葉が伸びたりすることですが、茎が割れたようになることもあります。
これは急激に窒素の吸収が進んだためで、生長点付近の茎にメガネと呼ばれる茎われができるのです。特に生育初期にみらるようですが、そういった症状が見られた場合は、栄養を分散させる必要があります。
その下のわき芽を残し、その後はわき芽を伸ばして主枝に切り替えるのです。
毎年決まってメガネが出てしまう場合は、緩効性肥料主体に切り替えることも必要です。また、1回の追肥の量を減らす、1~2本の芽かきを遅らせることも必要です。
低段果房での尻腐れは窒素過剰の場合カルシウム欠乏の状態になることで発生しますが、上段の尻腐れは水分不足でカルシウムが十分吸えなっているからです。
カルシウムは葉からでも吸収できるので、カルシウム入りの葉面散布剤を用いるなど、何かしらの対策を行って症状を抑えることができます。
トマトの肥料過多!対策のポイントは水分
トマト類に肥料を与える場合は、通常元肥を控えめにして茎を細めにし、花からかたくさんの実がつく頃から追肥を始めるのが一般的です。
最近の野菜用培養度は元から肥料がしっかり入っているため、新しくプランターを栽培する場合はそれらを使っても十分育つのですが、それがトマトに合わないときもあります。
茎が異常に発達して太くなったり、はも大きくなって花もたくさんつきますが、これらは養分が余ってしまった、肥料過多のサインでもあるのです。
そんなときは、肥料の吸収を抑えることが必要になりますが、水分を控える、または逆に多量の水で流してわき芽を伸ばし、肥料を分散させるといいでしょう。
対策を取らないと、体力が尽きて早くに枯れてしまう可能性もあります。
長く収穫できないため、結果的に総収穫量が落ちてしまうのです。
肥料はたくさん与えれば良いということではないということです。
大切なのは、毎日植物を向き合って、適切な対処を早めに行うことなのです。
トマトの肥料過多は小松菜が解消してくれる!?
葉が縮れた状態で異常なくらい太い茎、節間も短く、花房から葉芽が出ているものもある、これは紛れもなく肥料過多の状態です。
特に窒素分の多い肥料を与えるとそうした状態になるのですが、対策はひとつ。肥料過多を早くなくすことです。
方法はいくつかあります。
トマトは芽を欠かないでそのままにし、肥料を使わせる方法や、苦土石灰を畝(うね)にまく方法、そしてあえて水をかけない方法などがありますが、小松菜を植えるという解消法もあります。
トマトの畝に小松菜を植えることで、小松菜が余分な肥料を吸収してくれるため、肥料過多が解消されるというのです。
植えてから約2週間ほどで肥料過多が解消されるとか。
トマトの肥料過多の悩みも解消し、小松菜も育つのですから、これは試す価値はありそうです。
お悩みの方はぜひお試しください。
野菜を作るときに肥料過多だと、どんな事が起こるのか?
ウドンコ病や灰色カビ病といった葉カビ。
原因を聞いていくと肥料過多の場合がほとんどです。
たくさん収穫するためには肥料もたくさん与えた方がいいのでは?といった間違った考えを持っている方が多いからです。
肥料をたくさん入れてたら収穫が多くなるという迷信も根強く残っているのも原因です。
土に肥料を一度混ぜてしまえば、もう区別できません。
入れすぎたと思っても、その肥料はずっと問題を起こし続けることになるのです。
料理でも最初から調味料をたくさんいれて濃い味付けをしてしまったら、その後は手のつけようがなくまずくて食べられなくなります。それと同じことです。
肥料の目安は、窒素成分で10アール7kg~8kgです。
窒素成分が多いところへ水分を与えると腐りやすくなり、そしてそれがカビの原因になるのです。
栄養があればあるほどカビが生え、害になるものばかりが増えて栄養にはならなくなってしまうわけです。
また窒素過多は味も悪くさせてしまいます。
味をよくするために必要なマグネシウムの吸収も悪くさせてしまうからです。
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