神主がお祓いで使う棒や道具の名前と意味とは
2018.5.28
神社で神主がお祓いをするときに使う不思議な紙のついた棒。誰もがみたことあるけど、以外に本当の名前は知らないものの一つです。
ひとことで言ってしまうなら掃除に使うハタキのようなもの?物理的なゴミではなく霊的な穢れを祓うものですが。
神社にまつわる道具や言葉について、その意味や目的なども調べてみました。家のお掃除って、お祓いと同じ意味もあるそうですよ。
この記事の目次
神主がお祓いをするときに必要なもの。サラサラと紙が揺れる棒の名は?
神社でお祓いしてもたったことがある方でしたら、きっと見た事があるでしょう。
神主が持っているあの棒は、なんていうな名前かご存知ですか?
白いサラサラとした紙のついているあの棒です。
あれは「大麻(おおぬさ)」と言い、神主の使う祭具のひとつです。
紙垂(しで)と呼ばれる折りたたまれて特殊な切り方をした和紙がついています。
昔は和紙ではなく、木綿や麻が使われていたので「大麻(おおぬさ)」と呼ばれるようになったそうです。
また、この大麻(おおぬさ)を細かく切り刻んだものを「切麻(きりぬさ)」と呼びます。
これも祭具の一つで、お払いの対象に振りかけて使う道具になります。
地鎮祭などでは米や塩と共に敷地四方に撒いてお祓いするそうです。
切麻(きりぬさ)の降りかかったものや人の穢れをとる考えられているようです。
神社で神主が使うお祓いアイテムはあの「棒」だけじゃない
神主さんの祭具には大麻や切麻の他にも、塩やしめ縄があります。
「塩」は神社だけではなく、いろいろなところで使われているお祓い道具です。
塩はお清めされたものを使い、木製や陶器製の器に盛り塩されたりします。
この清めの塩を水に溶かして、榊などの葉を浸しお祓いの時に降りかけるようにして使うこともあるそうです。
そして「しめ縄」です。
清めを重視する神道で使われるのは「精麻」と呼ばれる大麻の皮からとれる靱皮(じんぴ)を研ぎすました繊維です。
古来より日本には川や海水につかり身体の穢れを祓い清める「禊(みそぎ)」というものがあります。
禊(みそぎ)でも祓いきれないものを麻に触れされることで清めることが出来るされています。
その為、神聖な場所である神社では日常的に用いられるものです。
また、「解縄(ときなわ)」というものもあります。
菅・藁・麻・紙等でつくられた小さな縄を解くことによって、罪や穢れを解き除くというものです。
コヨリで代用されることもあり、これを土器に納め大祓の「大祓詞」を唱える時に解くそうです。
神主がお祓いで使う棒に似た幣(ぬき)とは?
「幣(ぬき)」とは「御幣(ごへい)」とも呼ばれ、先ほど出てきて「大麻(おおぬき)」のことです。
棒の部分を幣串(ぬさぐし)もしくは「おんべ」と呼びます。
お祓いの対象に(人や物)に向かって、左・右・左と大ぬきを振ってお祓いをします。
こうすると穢れが大ぬきに移るとされているのです。
かつては大ぬきは物の穢れを祓うときに使われて、人の穢れを祓うときにはお祓いする人が手で麻を曳き撫でて、麻に穢れを移してお祓いしていたそうです。
麻は穢れを吸い取ることが出来ると考えられ、神にささげたり、不浄を祓ったりするのに用いられてきました。
お祓いには大祓詞(おおはらえのことば)というものがあります。
一般的には「祝詞(のりと)」と言って、神と人が対話をして御祓いをします。
祝詞は地鎮祭、結婚式、宮参り、厄年、神葬祭(神式の葬儀)、家内安全など、その祭事により違ってきます。
「掃除」は、自分の家や部屋のお祓いでもある
お祓いというと呪術的なイメージを持ちますが、部屋のお掃除など身の回りを清潔に保つこともお祓いの一つです。
汚れた場所や湿気の多い場所には悪いものが集まります。
部屋を掃除して、窓を開け換気しましょう。
それだけでも十分にお祓い効果があるとされています。
また、香りも重要なようでお香やホワイトセージの香りよいそうです。
香りで空間を浄化してみましょう。
お祓い道具の定番、「塩」もおすすめです。
自分に振り掛ける場合には、肩から背中へ、最後に足元に掛けます。
塩はよく見る盛り塩のほか、湯船に入れたり舐めるだけでも効果があるそうです。
塩は精製塩ではなく、天然のものを使うのがおすすめです。
神社のお守りやお札、通販でもご利益はあるの?
神社の御札とお守りでは守っているいるものが違うと知っていますか?
御札は祀られている「場所」を守ります。
お守りは身につけている「人」を守るものです。
神社の御札は、その神社と繋がるためのアンテナのような役割をしています。
参拝したときに感じるエネルギーを、後に思い出すための依り代となるものだそうです。
そのため、もし御札を通販で購入するのであれば、一度でも参拝した事のある神社にすることがおすすめです。
参拝したことのない神社のものですと、参拝したときのことを思い出せないので、御札本来のはたらきを発揮できないでしょう。
また、それはお守りでも同じでしょう。
ちなみに、お寺の御札にはそれ自体に特定のパワーが込められているそうです。
そして意外にもお寺の御札は神棚に祀ってよいそうです。
ただし、お寺の御札と神社のお札は重ならないようにならべましょう。
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