ニートは親の責任?ニートにならざる得ない心の闇について
2018.2.1
ニートとなってしまうのは、親の責任なのでしょうか?
ニートにしようと思いながら育てる親は、いないでしょう。
子供のうちに子供らしい経験をさせないと、困難を乗り越えられる力が付きません。
親の願いもわかりますが、子供から湧き出る好奇心を、満たしてあげる重要性について、考えてみましょう。
この記事の目次
ニートになってしまうのは親の責任なのでしょうか?
『自己評価』の意味をご存知ですか?
自己評価とは、自分が自分以外の人から大切な存在だと感じることです。
周りの人、親や兄弟、友達から自分は必要とされていると感じることができれば自己肯定しながら成長することができるでしょう。
何ごとに対しても、積極的に取り組んだり、困難や逆境に立ち向かう力を備えながら成長していくためには、自分が周りから必要とされている、大切にされていると感じることが大事なのです。
自分に対しての自己評価が高ければ、不安や困難を感じても、立ち向かい乗り越えていけるのです。
その反対に「自分は大切にされていない」「自分は必要とされていない」と感じる環境で育つと、自己評価の低い人間になります。
よって、人生の困難や、不安、プレッシャーを感じると、乗り越えようとする力がわいてこなかったり、逆境に立ち向かう前に諦めてしまうようになります。
ニートは親が甘やかしているからではない。働かない責任はない
親が子どもを甘やかして育てるから、ニートになってしまうのでしょうか?
大きくなって自立しなければならないような年齢になっていきなり「自立しなさい」と言っても無理な話だと思います。
働かないで家に居るニートの子供に対して世間は「働かないなら出ていけと言うべき」や「生活費を入れないのならご飯を与えるべきではない」と言うような声も聞かれます。
ここで、考えなければならないのは、「なぜ、働かないのか?」「なぜ、働けないのか」です。
いきなり成人になるわけではありません。
産まれた時から20年かけて成人になるのです。
その過程、プロセスになんらかの問題があったから、働くべき年齢になっても働けないのではないのでしょうか?
誰しも、受けるべき教育を受けずに、与えられる愛情を与えられずに育てられれば、大人にはなれないのです。
年齢だけ重ねた子供のままなのです。
気持ちや心が成長しなければ世の中に出て働き、賃金を得ることはできません。
学力だけ備わっていても、心の成長が伴わなければ、世の中に出ることはできないのです。
ニート生活を送る本人もつらい。親の責任で片付く問題ではない
子供を育てる過程において、親がなんでも決めていませんでしたか?
勉強の仕方一つにしても、テレビを観ながらダイニングテーブルで、ドリル問題をといていると「テレビを観ながら勉強しても覚えられるはずがないだろ!」や「勉強机で静かに勉強しないから成績が上がらないんだ!」などと、決めつけるようなことを、言ったりしていませんか?
もちろん、静かな環境で集中することが、望ましいかもしれませんが、子供が自分からドリルを開いていることは褒めずに、否定しては子どもの「勉強する」と言う気持ちが育ちません。
「子どもなんだから、親の言うことだけ聞いていればいい」
そういった、威圧感の中で育てられた子供は、自主性と言うものが全くなくなり、物事に取り組んでも途中で飽きてしまったり、投げ出してしまう傾向にあります。
どんな小さなことでも、自分で考えて自分の意志で取り組むことを、積み重ねていかないと、心が成長しません。
言われたこと、例えば「赤信号では止まる」や「帰宅時間を守る」などの、決まりごとは絶対に守らせなければなりません。
ですが、年齢に合わせた「自己責任」の持たせ方をしなければ、世の中で生き抜くすべのスキルは磨かれません。
例えば、帰宅時間を守るという約束、決まり事。
この約束や決まり事をやぶるとどうなりますか?
やぶってみてて初めて、どうしてこういう決まりが定められているというのかを、理解できるということもあります。
子供の頃に経験するべき事を経験しないと心が育たない
ニートは無気力?
人間は欲の塊ですよね?
欲のために犯罪を犯してしまう事あります。
ニートは何もしたくないのですから、その真逆でしょうか?
どうして、何かを果たしたいと思ったり、何かをやり遂げたいと感じたりすることができないのでしょうか?
それは、子供時代から、たくさん失敗する経験を積んでこなかったことが、原因ではないのでしょうか?
理屈で物事を考えられないような、小さなときから「失敗」をたくさんしてこないと、大きくなって物事を理屈で考えるようになってからでは「失敗」を恐れて、何もできなくなってしまうのです。
親がなんでも決めたり、失敗しないように先回りしていませんでしたか?
子供の中から湧き出る好奇心や、自主性より、親が理想とする子供に育てようとしていませんでしたか?
自分たちの子供であっても、別人格です。
人間は失敗からでしか学べません。
ニート生活を送らざるを得ない原因は必ずある
人間が一つの箱に入るといじめがおきてしまいます。
これは、大人でも、子供でも関係ありません。
ニート生活からなかなか抜け出せない人の多くに、学生時代に受けた「いじめ」のトラウマが原因であるという、調査結果がありました。
不当な圧力を受けた人間は、他人との信頼関係を見つけることができなくなってしまいます。
せっかく仲良くなれそうな人と出会っても「いずれこの人も私のことをいじめるようになるの」と思ってしまうのです。
過去のトラウマから抜け出せずに、社会に出ても集団生活をすることができずに、引きこもってしまう人は多くいます。
- 教育・子育て