石鹸の販売は薬事法違反になる?厚生労働省の許可が必要なことも
2018.6.14
自分で石鹸を手作りして楽しんでるという人もいますよね。最近では手作り石鹸をネットなどで販売している人も見かけるようになりました。ですが、石鹸を販売する時は薬事法に引っかかることもあります。
手作り石鹸を販売するときの注意点を確認して、薬事法違反にならないようにしましょう。
そこで、今回は手作り石鹸を販売する時の注意点についてお伝えします。
この記事の目次
石鹸の販売は薬事法に引っかかる?厚生労働省の許可が必要
人間のお肌に直接使用する石鹸は、販売するときに「化粧品石鹸」として厚生労働省の薬機法下の化粧品製造販売認可というものを取得することになります。
化粧品というものは、医薬品や医薬部外品などの商品よりも髪の毛や肌に与える影響がゆるやかなものになります。
美容に関する製品を「化粧品」というのです。
化粧品を作るにあたっての製造許可は製造所が置かれている都道府県の薬務主管課で申請を行うことになりますが、薬剤の知識がある人や薬剤師をおくか、統括製造販売責任者を置く必要があります。
品質の管理がしっかりとできるか、安全体制が整っているかが条件になります。作る石鹸の化粧品基準の成分や配合に適している必要があるため、製造している場所の構造設備の状態を審査されることになります。
顔や体を洗う目的の石鹸が全て化粧品石鹸になり、保湿効果があるなどの広告をすることもできます。
一般的に手作りされている石鹸もこの「化粧品石鹸」に該当します。
厚生労働省の許可がないと、薬事法違反になってしまうのです。
手づくり石鹸の販売は薬事法に引っかかることも・趣味の範囲で楽しもう
個人で手作りをした石鹸は薬事法に触れてしまう可能性があるという問題点があります。
自分で作った石鹸を自分だけで楽しむのであれあまだ良しとしても、たくさん作ってしまうと誰かにあげたくなったり、出来が良ければその成果を人にも分けてあげたくなります。
そうするとインターネットなどで販売する人も出てきますが、許可がないのに勝手に販売してしまうと、その時点で法律違反になってしまうのです。
また、実際に廃油から作られた石鹸を使ったという人の中には、お肌のトラブルを起こしてしまったり、顔が腫れるなどの症状に悩まされる人もいます。
消費生活センターにはこのようなトラブルの相談が寄せられているのです。
どうしても石鹸を作りたいという人は、作っても人に配ったりはせず、使用する範囲を考えて使用するようにしましょう。
雑貨として石鹸を販売すれば薬事法は大丈夫?
顔や体を洗う目的ではなく、台所用や選択用として使用する石鹸は「雑品」として販売することができます。
ですが、浴用の石鹸であっても、体を洗うことを目的としている石鹸は化粧品石鹸という扱いになり、雑品として販売することはできなくなります。
■雑品の石鹸に必要な許可
雑品用や雑貨として販売される石鹸は、医薬品医療機器等法に基づいた許可を取る必要はありません。
ですが、手作りをする場合は注意が必要なこともあります。
石鹸を手作りする時に高濃度の苛性ソーダを使用して作ることもありますが、この苛性ソーダは医薬品医療機器等法では「劇物」とされている薬品になります。
目に入ると失明してしまう恐れもありますので、取扱には注意が必要です。
雑品扱いになるものではありますが、安全面に配慮をした上で作るようにしましょう。
手づくり石鹸についての疑問Q&A
■Q:1手作り石鹸の原材料が売られていることは違法になるの?
■A:化粧品の原材料は薬事法の取り締まり対象外になります。このため違法にはならないでしょう。
化粧品を作るに当たっての原材料ですが、「化粧品」でもなければ「医薬品」、「医薬部外品」でもありません。このため薬事法の適応外と判断することができます。
化粧品の原材料を使って作った石鹸は薬事法の対象になりますが、化粧品の原材料は対象外になります。
■Q:2化粧品の原材料を購入して石鹸を手作りした場合、それを販売したり譲ったりしたらどうなるの?
■A:判断が難しいところではありますが、今の状況では難しいと思います。
容器包装に表示が必要になるため、法文を厳密に解釈すると不可能の可能性が高いです。
グリセリンソープで石鹸を手作りしてみよう!
グリセリンを使った石鹸は比較的簡単に作ることができます。
グリセリンソープは、半透明または透明な仕上がりで使い心地もなめらかです。
はじめて作り人にも難易度が高くなく、アレンジも簡単にすることができます。
出来上がったあとすぐに使えるのもみりょくの一つです。
グリセリンを溶かして型に流し入れて固めるだけで作ることができますので、とっても簡単なんですよ!
グリセリンソープは植物のオイルとグリセリンを使って作った固形石鹸です。
クラフト石鹸の材料として使用されることが多く、半透明のものや色がついた状態で販売されているものもあります。
薬局やクラフト専門店、インターネットなどで購入することができますよ。
自分の好きな色をつけたり、お気に入りの香りにするなど、アレンジをすることができるのも魅力の一つです。
興味がある人は是非作ってみてくださいね!アレンジをして楽しく手作りをしましょう。
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